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2009年2月 8日 (日)

カーブしたデッキガーダー橋って……

いまごろになってですが、TMS2月号の表紙のレイアウト、ゆったりとゆれる水の雰囲気がなかなかいいですね。ただ、なんというか、写真を見た途端に違和感というか、すごく妙な感じが・・・

最初はどうしてかわからなかったのですが、記事を見て納得。ガーダー橋が大きくカーブを描いているのです。線路のカーブにあわせて曲がったガーダーを工作している写真も掲載されていました。

作者はおそらくは承知の上で、デフォルメのつもりで橋桁を線路にあわせてカーブさせたのだろうとはおもいますが・・・しかし、これはさすがにちょっと非現実的すぎるというか、見るほどに、見てはいけないものを見てしまったような、ものすごい違和感というか不安感を覚えてしまいました。

橋脚間が水平方向に大きくカーブした橋桁って、構造力学的にもあり得ないように思います。曲線区間であっても橋桁はほぼ直線か、よしんば曲線を描いていても重心を外すことのないごくわずかなもののはず。重心を外れるほどカーブしていたらそれだけで外側にころんでしまいますから。

ヨーロッパの鉄道によく見られる谷間にカーブを描く石積みのアーチ橋も上から見ると直線が折れ曲がった形です。でないと崩れてしまいますものね。

ただ、道なりにカーブした橋桁ってないことはないと思います。たとえば高速道路等の高架路とか。でも一般的な道路橋や鉄道橋では橋脚間に大きくカーブした橋桁を持つ橋というのは存在するんでしょうか?

2/12 追記

ネットで調べると青野さんのコメントのご指摘通り、昭和30年代から曲線橋がつくられているという事がわかりました。いろいろと発言するには、物事良く調べてからでないといけませんね(^^;;;

しかし、曲線桁の場合は、曲率が大きい場合、内側桁の支持点では上向きの力が働くので、やっぱりTMSの作例のようなガーダー橋は、時代設定からいってもちょっと苦しいのではと思います。

2/18 追記

トラス鉄橋やガーダー鉄橋でも、曲線橋が実際にあることがわかったし、私自身レールヨットその他、きまじめ?な鉄道ファンからしたらとんでもない模型を作っているのにもかかわらず、依然としてこのTMSの記事の急カーブしたデッキガーダーに強烈な違和感を感じるのはなぜなのか、われながら不思議におもって、ちょっと考えてみました。

模型では実物ではあり得ないような急カーブが当たり前ですし、人によって感じ方に差はあれ、その急カーブの線路を大型のテンダー機関車やF級電機があっち向いてホイ状態で通過したり、長大なボギー式客車の真ん中が完全にレールから外れてしまうような状態で走っていても、模型なんだからまあそんなものかな、とたいした違和感もなく納得してしまうような気がします。

それは、実物の風景ではあり得ない(通常は見られない)ことではあるけれど、物理的、構造力学的、自然科学的?な要件を満たし、安定を保っているからではないだろうかと思います。実物でも様々な機構で多軸の機関車の急カーブ通過を実現した例には枚挙に暇がありませんし、フランジが高かろうがタイヤが厚かろうがバックゲージが狭かろうが、それは実物でも可能なことで、条件さえ整えば、実物でも模型のような急カーブを走らせることになんら問題は無いはずです。つまり、なによりも、車両が急カーブの線路の上で、とにかく静的、動的に安定を保っている、ということが決定的な違和感を感じさせない最大の理由だといっていいのではないでしょうか。

ひるがえって、件の急カーブした長スパンのデッキガーダーの場合は、物理的、構造力学的には安定を保っていないことが明白なわけです。もし重心を損なわない範囲で曲がっているとか、短いスパンにして橋脚を入れ急カーブに対応しているとかなら、ここまで強烈な違和感は感じないだろうということもこれまた明白なように感じます。

模型の場合、スペースの制限や、パースペクティブの技法、視覚的トリックを利用することなども影響して、山や樹木を実物とはまったく比較にならないくらい小振りに作ったり、築堤の傾斜を実際より急にしたり、とんでもなく高くて垂直な崖を作ったりすることも普通にありますが、あまり不自然とは感じません。それは、物理法則、自然界の法則の範疇にあるデフォルメだからと言えると思います。

しかし、垂直な崖から針葉樹がまっすぐ水平方向ににょきにょきと突き出していたり、池の水面が大きく傾斜していたり、滝が空中を斜め一直線に落ちていたりしたら、さすがにこれはあり得ない風景だ、として違和感を感じるでしょう。急カーブした長スパンのデッキガーダーの例は、そういう感覚に近いのではないかと思います。

などといいながら、ヨーロッパ型の架線集電式鉄道模型の架線が曲線区間で線路に沿ってカーブを描いていても、「模型だから(急カーブで模型を走らせるための苦肉の策としての構造だから)」という理由で許せてしまったりするのは、いったいどうしてなのか、なんだか自分でもよくわかりません(苦笑)。

結局、模型のどの部分に違和感を感じ、どの部分に違和感を感じないか、というのは、個人の考え方の問題としてもいいのかもしれない、というのが結論のようです。

が、それでも地球は回る(笑)、もとい、急カーブした長スパンのデッキガーダーに生理的な違和感と不安感を感じる、と言いたくなるのは、これはもう、私の性格の問題と考えて勘弁していただくより仕方がありませんね。

2/24 追記

曲がったデッキガーダーについて、私とおなじように気になって、ブログで触れている方がおられました。記事の日付を見ると、私よりずっと前ですね。

この方のブログは初めて拝見しましたが、学究的、紳士的に楽しまれている正当派?鉄道&鉄道模型趣味の世界を覗き見させてもらっているようで興味深いです。

私なんかとはおおちがいですね(^^;;;

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コメント

そういえば、津川洋行から自由に曲げられるガーダー橋のキットというのが出てましたね。
あれは確信犯だったのか、それとも知らずに作ってしまったのか・・・

今では橋桁そのものが曲がっている『曲線橋』は珍しくないようですが、日本でつくられたのは昭和30年代前半からだそうです。当時の鋼製プレートガーダーの曲線橋では、左右の橋桁の大きさを違えて強度バランスを取ってるんだとか。

模型では、カーブに沿って曲がったポニートラスなんてのも見たような気がします(^^;

keuka さん
同じく確信犯だろうと思たいとおもいますが・・・はて???

青野さん
ネットで調べてみたら、結構あるのですね。構造力学的には、ねじりモーメントが働くので、TMS2月号の作例のような乗せるだけのガーターでは曲率の大きなものは、やっぱりちょっと非現実的かと・・・

本文に追記しときました(^^;;;

はじめまして。
いつも楽しみに拝見させて頂いております。

実は私もこの記事には大変違和感を感じたのです。
ただ、実例もあるようですね。
しかしながら、大多数のデッキガーターは、作例のように曲がってはいません。そこに対する違和感を感じる人と、感じない人がいるのだと思います。
それは、たとえば1/80 16.5mmゲージの狭軌感の無さを指摘して肯定しない人たちの考え方に共通するもののような気もしています。

私は模型なんだから何でもあり、という意見ですが、それにも関わらず、カーブしているデッキガーターに関する違和感はぬぐえませんでした。
それはまさに個人的な感覚の問題なのではないかなと思っています。

ちょっとうまく言えないんですが、好みの問題と簡単に片付けたい気持ちと、そうではない気持ちが錯綜しています。
デッキガーターの曲がりは気にならないが、16番の狭軌間の無さは気になるという人もいると思いますし、逆に、デッキガーターの曲がりは許容できないが、16番のゲージの広さは許容できる人も居るという事じゃないかと思います。

何を基準にするかは、その人の感性による部分が大きいので、これは根が深い話なのかもしれませんね。

雀坊さん

はじめまして。雀坊さんのブログも楽しく拝見させていただいています。

ところで、

そうですね、狭軌感がでないとか、実物通りの機構、構造ではないとかいうことを気にされるかたもたくさんおられるようですね。

でも、それらは、物理法則、自然界の法則に従っているか、構造力学的に破綻をきたしていないか、などということとはまったく別の、感性や主義主張の部類に入ることのように思うので、急カーブしたデッキガーダーや線路に沿ってカーブした架線のはなしとは、ちょっと違うかなと感じます。

ただ、カーブした架線の場合は、それでも、模型を架線集電で走らせるのに物理的に必要な機能を果たしているのだ、というところで納得できてしまう、というか、じつは私も平気でやっちゃってる(注:もちろん架線集電しない場合は架線は張りません。それこそ想像力にものをいわせます:笑)ことでもあるのですが、しかし、件の急カーブした長スパンのデッキガーダーの場合は、何の機能もないどころか、模型としての安定という機能さえ損ねているわけで、機能美を満たさないという意味でも、見ていて美しくないと感じるのだと思います。

わたくし的には、本文追記にも書いているように、間に支保する橋脚をいれた短スパンの直線桁をつなげる形だったら、あの急カーブともあいまって、もっと自然できれいに見えたろうに、と思っています。

特に、この作者の意図するところが、詩情あふれるノスタルジックかつリアルで繊細な情景であるがゆえ、急カーブを描く長スパンのいかにも不安定なデッキガーダーが、よけいに奇妙と言うか強烈な違和感を醸し出すことになっているのが、残念でなりません。

これが、全くの空想の世界のモデルだったり、近未来の世界の鉄道や新交通システムなどの青空を背景に優雅にカーブしたPC橋だったりしたら、また別の美しさを感じるおはなしになるのですが・・・

ひょっとしたら作者は、確信犯だったのじゃなくて、単にしらなかったor意識していなかっただけ、というか、いわゆる理科系的思考とか工学部的美意識(笑)というやっかいなものとは縁のない世界の方だったというだけことなのじゃなかろうか、なんてこともちらと頭をよぎってしまったのですが、長年この趣味に親しんでおられる方がそんなはずもないでしょうから、結局、好みや考え方の問題というところに落ち着いてしまいそうですね(^^;;;

製作されたものから意図が見えてこない(語られてもいない)のが、一番悶々としてしまうところかなーと思ったり。

ご本人がサイトで語られてましたね。又聞きの情報に反応しているので、skt48さんの意図を誤解されている感がありますけど。

どういう意図にしろ、それが作品から伝わらない可能性は充分あるわけで、伝わらなかった場合、それを相手のせいだけにするのは如何かなと、ちょっと思いました。

青野さん、

あれま、これでも一生懸命フォローしながらコメントしたつもりだったんですが・・・

>ご本人がサイトで語られてましたね。

見てきました。たしかに、これはちょっと・・・と思う書き方ですね。じっさいのところは、知識も工学的センスも持ち合わせておられなかったということをご自身で認めたくない、または、他人に悟られたくないばかりに、こういう書き方をされたのではなかろうかと、その心情を思いはかりたくなるような文章です。

以前から、この方の作品や記述には、なぜか奇妙な違和感を感じる事があったのですが、まあ、世の中、いろんな人がおられるわけですし、求めるものが違うというか、楽しみ方?が違うのだとおもうことにしたいと思います。

結局のところ、この話題を取り上げたのは、つまり、この急カーブした長スパンのデッキガーターに対して「実物と違う」と言って問題にすることなどまったく念頭になく、ただ単に「模型としても構造的に不安定だし、カーブした架線のように動かすための機能を目的としたものでもないので、違和感、不安感を感じる」という感想をのべたかっただけ、ということを明確にしておきたいと思います。

なんせ、実物の鉄道には元々興味も知識もなく、心のおもむくままに、へんてこな模型ばかりつくっている、いい加減な模型工作ファンでありますゆえ(^^;;;

 当方の記事をご紹介いただき有り難うございました。
 このところ、アメリカの雑誌は廃刊が続き、その役割について考えている中での文章ゆえ、これだけではトンチンカンなことをお許しください。
 問題の在処は、このガーダー橋自体では無いのです。それは、この作者がセンスも情熱も馬力もありながら、その長い模型歴の中で、基本的知識にどうして触れることが出来なかったのか、という点です。
 我々のネットワークに、それを補完する力はあるのでしょうか?

ワークスK様

コメントありがとうございました。

>長い模型歴の中で、基本的知識にどうして触れることが出来なかったのか、という点です。

知らなかった事自体は、別に悪い事じゃないと思いますが、おっしゃる通り、どうして知る機会がなかったのか、気づかなかったのか、ということについては確かに不思議に感じますね。

橋や建築物の構造等について、模型工作愛好者向けに、まとまった形でわかりやすく基礎的な知識を解説したような記事がすくないのも、その一因かとおもいますが、これは、理工学関係の素養があれば、あまりにも常識的なことのひとつであることも影響しているのではないかと思います。

考えてみれば、理工系でなかったら、観察力がよほど優れているか、美術系の人に見られるような形状への関心がないかぎり、橋桁が実際にはどんな形状をしているかを気にするひとなど、ほとんどないでしょう。

意図的に石積みのアーチ橋をカーブさせてつくった例として、Nゲージが9ミリゲージと言われていた頃のTMS編集部企画のレイアウト作例記事(これはカーブしているだけでなく、複線をまたぐためにアーチの頂部を直線にして橋脚間を開くという離れ業もやってのけていたと記憶しています)や、平野和幸氏の第一次千曲鉄道の例があるのですが、千曲鉄道の曲がったアーチ橋については設計者の中尾豊氏が、本来は直線であるが模型の急曲線では幅が広くなる事、カーブさせても目立たない事からあえて線路にそってカーブさせたというようなことをTMSに書いていたと思います。(掲載号が手元に無いのでおぼろげな記憶ですみません。)

最近は、どんなキットや材料を組み合わせてつくったかというような記事ばかりで、中尾氏の記事のようにプランやデフォルメの意図にも触れる丁寧な説明がある記事は、目にしなくなったように思います。

出来れば鉄道模型雑誌が自ら模型に役立つ自然法則や構造力学等の基礎的な知識について、まとまった記事を執筆して掲載してくれれば、有用では無いかと思うのですが。

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